こちらではシステム障害対応に関連した最新トレンドを記載いたします。
「世の中的に、今後はやりそうなキーワードを先に抑えておきたい」
「自分の行っている領域の最新トレンドのキーワードを知りたい」
という方は是非ご覧になってください!
今回は、2019年頃、大手銀行が導入して数万時間の削減を目指すと言われていた「PRA(Robotic Process Automation)」です。
特に既にRPAは導入していて、入れたけれど「RPA入れたけどなんだかつらい」「うまく言っている気がしない」という方に是非読んでいただきたい。
個人的にはRPA導入をしているチームいくつかと話をしたり、私自身も導入検討をして、自分自身で使ってみましたが、どちらかというと「利用をお勧めしない」です。
PRAとは?
ご存じの方も多いと思うので、引用だけ記載します。
ロボティック・プロセス・オートメーション(英語: robotic process automation、RPA)は、ソフトウェアロボット(ボット) または仮想知的労働者(英語: digital labor)と呼ばれる概念に基づく[1][2]、事業プロセス自動化技術の一種である
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
どんな構造・注意点なの?
RPAの利用をお勧めしないと書いた理由は、「問題点が本当にRPAで改善できる部分にあるのか?」が気になっているためです。
過去私が相談に乗ってきたり、問題の分析をしていた中で、システム・プロセスは完璧で、「オペレーターの定型オペレーションの質が極めて低い」とか「オペレーターが繰り返し作業ができない」だけ、というチームはあまりありませんでした。本当に上記だけが問題ならばRPAへ置き換えるというのはありだと思います。
よくある「単純なことしかしていないオペレーターはRPAで置き換えで原価をさげよう!」という発想は、システム・プロセスが悪いまま、悪いプロセスを自動化する、という抜けれることのない悪循環に陥っていることが多いように感じます。
「システム・プロセスを見直すのはイニシャルコストが高いから、いったんRPAに置き換えることで原価を下げるんだ!」とおっしゃる方もおりますし、それが重要なこともありますが、継続的にかかるRPAのメンテナンスや安定性を考えると、1,2年後には「あまり意味がなかった・・・」ところに落ち着いてしまうことが多いのではないかなと思います。
だいたいの場合システム/プロセスに課題があって、そこを改善することで結果オペレーターが大きく減らせることが多く、しかも継続効果が高いです。
個人的にRPAのおすすめの使い方は、「一時的にRPAでしのいで本当に効果が大きかったらシステム・プロセスを置き換える」というモノです。
原価削減のプロジェクトは反発が大きく、現場からは「本当に減るかわからないから、そのPJを進めても原価削減は約束できない!」と言われてしまうことが多いです。一方でシステム投資・プロセス変更と影響が大きいことをしないと、現場は実感できない・・・
そこでRPAのような簡易なものを使って、実際現場の方が原価削減を実感できる状況にしてあげて、システム・プロセスも小さく見直し。実感を湧いてもらったところでシステム投資・プロセス変更を行うというのがおすすめです。
ここにも落とし穴があって、RPAでうまくいくと「そのままでシステム投資・プロセス変更いらないのでは?」とよく言われてしまって、だんだん全体が複雑化するのはありがちな話なので、実感わいた瞬間に間をあけず取り組むことをお勧めします。
補足
もちろんRPAの販売企業はだいたいこのプロセスや元のシステムの見直しをお勧めしてくれると思いますし、その支援をしてくれることがあります。
利用する側の私たちとして「RPAさえ入れれば!」というのは考えず、既存システム・プロセスに目を向けるようにしていかなければなという話です。(というのを自分宛にも言って自戒の念としている節はありますが・・・)
最後まで御覧いただきありがとうございました!
野村 浩司
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